9月2日(火)の9時からの生放送

皆さんこんにちは、FM BLOOM代表の藤田勝彦です。
2024年12月25日、私のプロフィールに「みんなのあま咲き放送局 代表理事」というのが加わりました。
私は電気工事の会社を父の代から引き継いで社長として20年経営してきました。
私たちFM BLOOMは兵庫県尼崎市にあるコミュニティFM局です。 尼崎市にはもともと26年間続いたFM局がありましたが、市からの放送委託金4000万円が2023年3月に打ち切られ、その時点で閉局が決定しました。
しかし、当時のパーソナリティたちが、地域に必要な放送局の電波を停めてはならないと、地域住民や企業などを駆けずり回り集めた資金をもとに、社団法人を立ち上げ、同年10月に新しい放送局「みんなのあま咲き放送局」として開局しました。
という、ストーリーの中で、私は私の距離での関わりがスタートしていました。
ちょうどあま咲きの開局の準備に、立ち上げメンバーが資金集めに奔走していたころ、その活動の一環で、私のところにも、現在の局長、三宅さんがお越しになられました。 ここに至るまでの話や、長きに渡り続けてこられた取材活動のお話などお聞きして、すごく心動かされたのを思いだします。
その後すぐから、ちゃんと利益が出る地域放送局の立ち位置や、おもしろいビジネスモデルは描けないものか、真剣に考え出す日々が始まってしまいました。
海外の地域メディア事情や日本で成功している事例など色々調べたり、どんどんのめり込んでいきました。 特にアメリカ、カナダではコミュニティFM局を積極的に残すべきという考えのもとに地域メディアを維持していく事例が多くあったことに大変な驚きと、なるほど!を感じました。
フェイク情報が溢れる世の中で、安心して受け入れられる情報発信源としてコミュニティFM局を維持することで
地域におけるフェイク情報への耐性を強化できるという考えに心から感銘を受けました。
そうしたことと並行して、たまたま、ほんとにたまたま新しいWEBメディア事業を立ち上げていました。
私の電気工事の事業は、下請け工事などせず、様々な企業様と直接取引し、GREENやWell-Beingを電気設備のご提案を通じて形にして、顧客企業の成長に寄与するとい立ち位置で行っています。 私が社長となって、それまで続けけて来た下請けモデル、もう、借金も脹らみ、利益も取れない、とにかく日々を乗り越えるだけ。。。元請け会社のためでなく、世の中のためにある会社に立ち位置を変革していきました。 そうしてもう20年近く、とあるインフラ企業を通じて、新しい見込み客や案件が常に送り込まれる、紹介型ビジネスモデルを順調に磨きあげて来ました。 ただ、コロナが世の中を襲い出した頃、ここから何が起きるかわからない、個人、企業ともに価値の変化が起きると考え、とにかくもっともっと会社を強くしておく必要があり、まずは自社で顧客を生み出す強いエンジンの開発がマストだと思いました。
そういう中で、今までと違った形で、顧客創造するモデルを模索し、様々な企業のサステナビリティを発信するWEBメディアを作って、つながったことがない企業とつながっていこうと考えました。
簡単に言うと、「電気工事のことで〜」なら開かない扉が「取材させてください」なら開くという考え方で、見込み客となるであろう企業とつながるための事業です。 この事業モデルを池田泉州銀行様のニュービジネス助成金2023にエントリーしたところ、3次プレゼン審査を突破し、優秀賞に選ばれ、さらに国の助成金を獲得するなど立ち上げのサポートを頂き、それに合わせてスタッフの雇用もし、勢いをつけて進めることとなりました。
「お客様の成長」という私の行っている電気工事事業と全く同じ目的でつながる、特に、取材インタビューなどを通じて、確実に、企業の第一優先課題に触れることができるメディア事業は、BtoBのモデルで何か仕事をしている会社が、併設事業として育てる新しいビジネスモデルとしてかなりおもしろいと思いました。
その思いの湧き上がる、少し前に、たまたま、当初個人的にスタートしたWEBメディアブランドであるAmp(アンプ)が、コツコツとその存在を大きくしていった実績、経験を活かして、goomee(グミ)の事業を行うに至りました。
いつしか、「メディア」というものが、全てのものの出口になると考えるようになりました。 自分が関わる分野のメディアブランドを育てるとが様々な方の成長や幸せをつくるツールになる。 「メディア」というものが、見るもの→他人のものを使うもの→自分で保有するもの(個人とか企業とか関係なく)へと変化してきたと思います。とはいえ、企業が自社をブランドすること、企業の課題解決をするために、メディアを保有するべきと気がついている人はまだまだ少ないと思います。
こうして私は、メディアというものにめちゃくちゃハマっていくわけです。 もちろんその道のプロは既にいるけど、企業の課題解決にメディア発信がかなり直接的に影響するという視点で突き詰めている人はそういないのではないかと思うので、まだまだ発展途上の分野に船出した気持ちです。
メディア事業自体は、確かに良いビジネスモデルと思って確かに始めたんですが、安直にメディアで利益をつくることを前提に何かを考えると、コンテンツとして、しょうもないアイデアしか生まれてこなくて、一度利益のためのコンテンツを考えることを一切辞めようと、チームのみんなに話したりして、色々もがいていました。
電気工事屋の私が「メディア」事業に取り組み始めたタイミングで尼崎でコミュニティFMが再開局するというお話を頂いて、ここで「メディア」というキーワードを重ねて何等か考えるのが私でもあるし、この奇跡的タイミングを素通りはできませんでした。 「かわいそうだからお金をだす」ではなく、ちゃんと等価交換できるものを開発し、それとお金を交換する、当たり前の「ビジネス」をすれば、世の中的には「かわいそう」モデルでやってると思われているコミュニティFM局も必ず自立モデルを形成できると思いました。
そうなったら、おもしろいしかない、他のメディアビジネスも最終的には融合したり学びを合わせたりして、どれも全力で取り組むことで何等かの答えにたどりつけると思い、経営的、営業的な部分に関わっていくことにしました。
この時点でも、これからも地域企業や個人、様々な方からお金と何かを交換できるようにするために基本的な立ち位置として、「課題解決」型放送局であるべきとすぐ思いました。
地域の会社、個人、団体、コミュニティなどの課題を「メディアの力」で解決することを本業とするということです。 本来「ビジネス」とは、だれかの課題解決でしかないのですが。。
ここまでは、アドバイザーという肩書を頂いて、定期ミーティングなどにも出席させて頂き、営業的な部分で色々意見させて頂いたり、全体の決算の分析などで投資金額の感覚をつかんだりとさせて頂いておりましたが、昨年の11月の会議で、出席者のみなさんから、中に入ってやってくれませんかとご要望を頂いて、ここまで来たら行くしかないと決断しました。 その一月後には登記変更などバタバタと進めて正式に代表理事となりました。
私の中ではこのFM BLOOMの事業は、自身の「社会貢献活動」と位置づけ無給でお受けすることとしました。 この事業を形にすることは、お金を頂くことより、もっともっと大切な財産(本来は資産と言いたい)となると考えたからです。現在日本に350局のコミュニティFM局が存在します。 私たちと同じ時期に開局したところもあれば、前身のFM尼崎のように、自治体の委託金を常に心配しながら運営している局も沢山あります。 いずれにしても、この事業に向き合って、なんらかの形を見出すことによって、日本全国で利用できる自立存続モデルを確立できると考えました。それが私がこのFM局事業に関わる大きな理由です。 ここからは、自分の年収を増やすことより、高額な車に乗ることより、でかい屋敷に住むことより、「何を世の中で成し遂げたか」が一番価値ある財産だと思いました。 藤田勝彦という一人の人間として、できる限り服と体だけでどれくらいの価値があるのかを高めていきたいという想い、そこに奇跡的に現れた「コミュニティFM局」の運営、運営が難しい状況からどこまで持っていけるのか、ありがたいものを頂きました。 今まで蓄えて来た様々なものを駆使して「よい感じの」ものを作りたいと思っています。どうせやるなら、日本で一番尊敬される放送局にしようという強い思いです。
共に歩んでくれる仲間と共に。